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【証券アナリスト】財務分析ノート11「減損会計の対象と手順」

証券アナリスト(CMA)財務分析科目の要点をまとめております。

第11回は、減損会計の対象と手順について解説していきます。

証券アナリスト資格についてや、各科目の勉強方法、おすすめの教材については下記の記事をご参考ください。

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〈第10回「減価償却の方法と計算」は次の記事をご参照ください〉

減損会計とは

減損とは、使用による劣化などによって、固定資産の収益性が予想以上に大きく低下し、帳簿価額を回収できなくなった状態を言います。

そしてこの減損を帳簿価額に反映させ、損失を将来に繰り延べさせないための会計処理を減損会計と言います。

減損会計は、時価と帳簿価額の差額を損失として認識するのではなく、将来の収益から回収不能となった金額を損失として認識する会計処理を行っていきます。

減損会計の対象

減損会計の対象は固定資産です。有形固定資産、無形固定資産、そして投資その他の資産が固定資産でしたね。

ここで固定資産にはどんなものが該当するのか簡単におさらいしておきましょう。

有形固定資産土地、建物、機械、船舶など
無形固定資産のれん、著作権、ソフトウェアなど
投資その他の資産投資不動産、関係会社株式など

減損会計の手順

減損会計の手順は次のとおりです。

ややこしいですが、試験に出る項目なのでしっかり理解していきましょう。

【減損会計の手順】

  1. 現存の判定単位の特定
  2. 減損の兆候の判定
  3. 減損損失の認識の要否判定
  4. 減損損失の金額測定

1.減損の判定単位の特定

減損損失を認識するかどうかの判定及び減損損失の測定では、合理的な範囲で資産のグルーピングを行う必要があります。グルーピングは現金生成単位(工場、土地、機械装置など)で行います。

その資産単体では現金を生まないが、他の資産と併用することで価値を発揮する資産単位で減損を認識するのです。

2.減損の兆候の判定

減損範囲を特定したら、次に減損が発生する見込みがあるかどうかを判断します。判断基準は次の4つになります。

【減損の兆候の基準】

  • 資産から生じる営業損益や営業CFが継続してマイナス
  • 資産の遊休など回収可能価額を著しく低下させる変化
  • 経営環境の著しい悪化
  • 資産の市場価格が50%を超える下落

要は(固定資産の)資産価値が著しく低下して予定通り使用できなくなった場合に減損の兆候を認識するのです。

3.減損損失の認識の要否判定

減損損失を認識するかどうかの判定は、資産の経済的残存耐用年数にわたる割引前将来キャッシュフローの合計額と帳簿価額を比較することにより行います。

この結果、割引前将来キャッシュフローの合計額が帳簿価額を下回る場合には、減損損失を認識します。ここで初めて減損を認識するのです。

なお、割引前将来キャッシュフローの見積期間は次のどちらかになります。

【見積期間】

  • 経済的残存耐用年数
  • 20年

短い方を選択する

減損損失の金額測定

減損損失が認識されたら、固定資産の「帳簿価額−回収可能価額」で算出された減損金額を、特別損失として費用処理します。

【減損の金額測定】

減損金額=固定資産の「帳簿価額−回収可能価額」

回収可能価額:使用価値と正味売却価額の大きい方
使用価値:将来CFの割引現在価値合計
正味売却価額:売却時の時間−処分費用見込額

ここで、第11回「減損会計の対象と手順」は終わりです。

最後に

證券アナリストなど、各種資格を効率的に取得されたい方は、資格スクールを受講するのも有意義です。

ただし、独学より費用は高くなってしまうので、資料請求して、しっかり吟味してから受講することをおすすめします。

スクールポイント
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