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【証券アナリスト】財務分析ノート16「株主資本の項目と自己株式」

証券アナリスト(CMA)財務分析科目の要点をまとめております。

第16回は、株主資本の項目と自己株式について解説していきます。

証券アナリスト資格についてや、各科目の勉強方法、おすすめの教材については下記の記事をご参考ください。

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〈第15回「退職給付会計の費用と計算」は次の記事をご参照ください〉

株主資本とは

株主資本とは、貸借対照表の純資産の部に表示される項目であり、株主の持分にあたる部分を指します。文字通りの株主の資本なのです。

日産自動車の貸借対照表で確認してみましょう。

このように株主資本は純資産の部を構成する中心的な項目であり、株主としてチェックすべき項目の一つなのです。

株主資本は大きく、資本金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式の4つの項目で構成されており、試験でも頻出なので各項目をきちんと理解しておきましょう。

株主資本の項目

資本金

資本金とは、会社の設立に際して発行する株式に対する払込額のことです。簡単に言えば、起業した時の会社のスタート資金ですね。

資本金の金額は、原則株式の払込金額だとされています。しかし特例として株式の払込金額の1/2未満であれば、資本金として計上しないこともできます。ここで資本金として計上されなかった分は、資本準備金として計上されます。

資本剰余金

資本剰余金とは、株主から払われた払込資本のうち、資本金以外の部分になります。資本剰余金は資本準備金とその他資本剰余金に区分されます。

資本準備金

資本準備金とは、株主から払われた払込資本のうち、資本金としなかった金額です。

試験には出題されませんが(多分)、株主からの払込資本を資本金とせず資本準備金にするメリットは次の通りです。

【資本準備金のメリット】

  • 急な資金繰りに対応できる
  • 節税に繋がる

事業資金が必要になって資本金から取り崩そうと思った場合、株主総会の特別決議が必要です。一方資本準備金であれば株主総会の普通決議で足ります。経営陣からすれば使い勝手のいい資金なのです。

加えて、資本金として計上しないことのメリットになりますが、資本金を少なくすると優遇税制を享受できる場合があります。

例えば資本金が1億円以下であれば中小企業税制の適用になりますし、資本金が1,000万円未満であれば、会社設立後の2年間は消費税が免税になります。

その他資本剰余金

その他資本剰余金とは、株主から払われた払込資本のうち、資本金にも資本準備金にもされなかった金額のことです。資本金減少差益、資本準備金減少差益、自己株式処分差益などが該当します。

利益剰余金

利益剰余金とは、企業がこれまで稼いできた利益の累計です。言い換えれば、株主に分配されずに企業内に蓄積された利益でもあります。故に内部留保とも言われますね。

利益剰余金は利益準備金、任意積立金、繰越利益剰余金に区分されます。

利益準備金

利益準備金とは、配当を行うごとに配当金額の1/10ずつ積み上げていく法定準備金のことです。

任意積立金

任意積立金とは、株主総会によって任意に積み立てられた利益の留保額を指します。

新築積立金、配当平均積立金など使途が特定されているものと、別途積立金など使途が特定されていないものがあります。

繰越利益剰余金

繰越利益剰余金とは、会社の利益の蓄積部分を指します。会社の最終利益である当期純利益が該当します。

自己株式

自己株式とは、会社が保有している自社の株式を指します。金庫株とも言いますね。

自己株式の取得・保有

自己株式は、株主総会の決議によって取得が可能になります。

そして取得した自己株式はを期末まで保有している場合には、取得原価をもって株主資本の末尾に「自己株式」として控除する形式で表示されます。

自己株式の処分

自己株式の処分については、処分価額(売却価額)と帳簿価額(取得原価)の関係によって次のように処分されます。

処分と言っても第3社に譲りわたすことなので、売却に近い意味合いを持ちます。

【自己株式の処分】

自己株式の処分価額>自己株式の帳簿価額(処分差益)→その他資本剰余に計上
自己株式の処分価額<自己株式の帳簿価額(処分差損)→その他資本剰余から減額

自己株式の消却

自己株式は、取締厄介の決定によって消却することができます。自社保有分も含めて消市場から消し去ることを意味するので、消却の方が処分に近い意味合いを持ちますね。

自己株式を消却した場合には、消却対象となった自己株式の帳簿価額をその他資本剰余金から減額します。

ここで、第16回「株主資本の項目と自己株式」は終わりです。

最後に

證券アナリストなど、各種資格を効率的に取得されたい方は、資格スクールを受講するのも有意義です。

ただし、独学より費用は高くなってしまうので、資料請求して、しっかり吟味してから受講することをおすすめします。

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