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中国恒大集団の問題まとめ

中国恒大集団とは?

中国恒大集団とは、マンションを始めとした不動産開発を中心に、新エネルギー産業やスポーツクラブ経営などを行う中国不動産業界の最大手デベロッパーです。

特徴としては、積極的な事業投資を行い、経営の多角化を図る姿勢が挙げられます。

問題の始まり

そもそもこの会社は昨年も財務危機に直面していました。

背景にあるのは、あまりに広げたその事業内容。様々な事業に進出している同社だが、資金調達を負債に頼りすぎており、世界の不動産開発会社の中で最も債務負担が重い会社として知られていました。

昨年、中国政府は同社に対し経営の安定化・情報開示の徹底・債務リスクの低下等を勧告していました。この勧告は極めて異例なもので、同時に債務問題懸念が大きく高まりました。

ただ、同社の債務比率が問題といえるレベルにまで高まった背景には中国政府の不動産市場改革の一環として、不動産企業への締め付けをかなり強化したという事実も存在します(実際に不動産大手企業のデフォルトは昨今でも例は多い)。

その勧告を受け、同社は物件の値引きなどを積極的に行い現金比率を高めたり、投資先からの撤退などを行ったり、バランスシートの改善を行いました。

以前から債務問題は懸念されてきたが、これまではローンの期限延長や政府による救済措置などもあり、デフォルトの危機は乗り越えてきました。

しかし、今年の初夏にまたも同社に経営破綻の危機が訪れたというのが、今回の騒動の全体概要です。

ここ数ヶ月の大きなイベント

日付イベント
6/9中国の監督当局が国内銀行に恒大集団へのエクスポージャー(どれくらい融資しているのか?)について報告を求めたという報道。昨年のような債務危機が今年も起こるのか?という懸念を高めることとなった。
7/9同社創業者に対し、中国政府は債務問題を解決するよう促すコメント
7/19傘下の会社の銀行預金凍結(約22億円)により債務返済能力への懸念が高まる。前日比▲16%
7/30同社子会社の株式20%が前日から約3年間凍結されるとの判決が下った。理由は同子会社と政府系建設会社との間の民事訴訟の結果。前日比▲9%
8/1傘下のインターネット企業の一部株式をテンセントヘ460億円で売却することを合意
8/20資金不足回避のために香港本部のビル売却を検討していると関係者コメント
8/31半期決算において『不動産売却や資金調達ができなかった場合、借入におけるデフォルトの可能性がある』と資料に記載したことで問題が大きく世界中で取り上げられるようになった
9/8相次ぐ格付け各社の格下げや債務不履行懸念の高まりを受けて株価は2009年のIPO価格を下回った。またこの日、同社は9/21期限の借入金の利払いの一時停止を通達
9/9中国政府は同社の債務に関する支払期限を巡る再交渉を承認

デフォルトによる経済全体への影響は?

中国の金融システムが不安定化し、中国、ひいては世界経済が動揺するとの思惑から、9月20日の欧米の株価指数は大きく値を下げました。

現在多くのアナリストの見解では、今回の問題による世界的景気の大幅減速は無いという意見が多いです。その要因が

「同社の有利子負債が5700億元(債務総額は2兆元)に対し、商業銀行の買い倒れ引当金は5兆元を超えている。この規模感では十分にショックの吸収ができる」

というもの。ほかにも格付けが以前よりかなり低かったことや、中国元で直接的影響がとどまることなどがあげられている。

ただ、やはり景気減速シナリオも健在しています。

  1. サプライヤーや投資家が未払金を回収できなくなるため、建設会社などがダメージを受ける。また同社従業員は12万人を超えており、それらの人々が一斉に職を失う影響もある
  2. 同社は民間企業のため、モラルハザードを防ぐためにはあからさまな救済措置を取りにくい

今後の影響として、住宅価格が大きく下落したり、不動産市場が一気に収縮してしまったりすると、投資への関心の高い中国人の消費行動は大きく抑えられることになり、結果的に中国エクスポージャーの高い海外企業の収益も落ち込む可能性が生じます。

ただ、中国政府として今後の成長戦略の中心に内需拡大を掲げていることもあり、そうはならないように動くのではないか?という意見も見られます。

今後の動向に注目です。

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