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9月第3週(9/13~17)のマーケット解説と翌週のポイント

9月第3週のマーケット動向のおさらいと注目銘柄の解説行います。

1週間のまとめと翌週のマーケットのポイントについても発信しているので、是非最後まで読んでみてください。

9月13日(月)のマーケット解説

マーケット全体の解説

翌日のCPIの発表を控える中、小動きな展開だが6日ぶりに反発した。特に原油価格の上昇を背景としたエネルギー株が上昇した。また11歳以下のワクチン接種がファイザー製の認可が降りるとの報道を受けてシクリカル系の上昇も目立った。

マーケットの注目点

CPIが発表となった。CPI(消費者物価指数)とは家庭(一般消費者)が購入する財やサービスの変化を示す月次指標で、物価の変化を表す指標。

CPIは食品・エネルギーを含んだ全体CPIと価格変動の激しいそれらを除いたコアCPIで区別されることがある。

内訳を見てみると食品・エネルギー(ガソリンなど)で全体の約2割、住居費が3割前後と高いウェートを占めているので、自分の投資している銘柄に対応した部分を見ると個別株投資にも使えるデータとなる。

また、今回はCPIが前年同月比から+5.3%となる数字が発表された。通常FRBの目標インフレ率は2%のため、5%の上昇というのは稀。上昇率は7月の5.4%から縮小し10カ月ぶりに伸びが鈍化したが 、依然として高水準。

新型コロナウイルスのワクチン普及による経済活動の再開で需要が回復し、物価の上昇傾向が続いている。物価の上昇が行き過ぎた場合、FRBの金融緩和スタイルが変更になる見通しのため現在注目度が高い。

またCPIなどの物価動向は現在P&Gなどの消費財メーカーに大きな影響を与えている。インフレの進行により原材料価格が高騰しているため、消費財メーカーの利益率が下落している現状。そのためそれら銘柄は他銘柄に比べて現在株価が軟調に推移している。

今回のCPIの内容別の動きを見てみると、これまで大きく物価上昇に寄与してきた品目である中古車関係や旅行関連費用が前月比で大きく下落に転じている様子が確認できた。これらは主に経済活動再開やコロナ感染の終息が上昇に働く要因であるため、足元のコロナ再拡大が物価下落の要因となっている。

ただ、全体としてそこまでインフレが一服しているかと言われればそういうわけでもなく、コアCPIの動向などを見るとやはり今後も経済の拡大という流れに沿ってインフレ率は高水準を維持していきそう。

全体概要とすると、コロナの完全収束が見通せない以上、低金利の維持などはしばらく続くことが予想されるため、株式市場全体にとっては比較的安心材料となる内容だが、経済活動再開という状況自体は今後の進展していくため、前々から言われている通り緩和解除がどうなるのか?という注目点は変わらない。

注目された銘柄:J.P.Morgan

JPMは今期の株式トレーディング収益が事前予想よりも旺盛なため、今期の業績は事前予想よりは良いものが出るだろうとコメントした。今回はGSやJPMなどの金融企業についてポイントをお伝えしていきます。

今回話題に上ったトレーディング収益ですが、これはJPMやGSは投資家がこの株に投資したい!という要望を聞いて代わりに買ってきたり売ってきたりする仲介業のことです。これは単純に手数料ビジネスなので債券や株式、クレジットなどの金融商品への投資ニーズが高ければ高いほど儲かります。

つまりどういう時が儲かるのかというと、市場の値動きが大きい時や上昇しているときです。市場の値動きが大きければその利幅をとろうとする投資家が増えますし、上昇を続けていれば投資したい人も増えるからです。

そのためGSやJPMなどのような証券ビジネス(トレーディング部がある)をやっている会社というのは相場が荒れる時はもうかりやすいといえるでしょう。

またこれらの企業はIBD(投資銀行業務)もやっています。これは簡単にいうとM&Aの仲介業ですので、M&Aが増えるタイミングで収益が増加します。

ではいったいどういうときにM&Aが増えるのかというと、好景気と不景気です。不景気は多くの会社がつぶれるためその会社を安く買いたいという企業も多く出ます。また好景気の際は多少割高でも買収しようという意図を持つ企業が増えるのでM&Aも多くなりやすいです。(かなりの不景気の時はM&Aも冷え込みます。いざ会社を売ろうと思っても全然値段がつかないので売ろうとしないのです。リーマンの時はまさにこれが起こった)。

このような市場の動きを敏感に収益に反映させる特徴を持つのでJPMやGSの決算や動向は株式投資をする上で非常に良い情報となるのです。

9月14日(火)のマーケット解説

マーケット全体の解説

この日は景気敏感株中心に下落した。発表されたCPIが前月からやや上昇幅が小さくなったことを受け、インフレ懸念が若干後退した。

これまでインフレによるマージン悪化(インフレによって原材料が高くなることで利益率が悪化する)懸念から下落してきた消費関連はやや強かったものの、全体的には小売売上高発表を控え、シクリカル中心に様子見の展開となり下落に流れた。

マーケットの注目点

Appleの新製品紹介が実施された。基本的にこのイベントは事前にかなりの内容がリークされるため、この発表が株価を動かす要因は基本的にはサプライズがあるかどうかという点に収束する。

その点でいうと今回の新製品発表はほぼサプライズがなかったことに加え、内容もポジティブなものではなかったので、まさにセルザファクト(予想はしていたけど実際に確実になったので期待もなくなったから売り)が起こった。

9月15日(水)のマーケット解説

マーケット全体の解説

中国経済指標鈍化を受けたが、ここ数日の軟調な動向を背景にやや反発する展開となった。この日は8月の鉱工業生産が発表され、ほぼ事前予想通りだったことも相場にとっては反発しやすい材料となった。

注目された銘柄:ISRG

ISRGという医療機器メーカーが(タイミングはずれているとはいえ)9/10にコメントを出した。

内容が米国での手術がコロナ感染者拡大をうけて再び延期され始めたという内容だ。去年はコロナの感染者増加によって不要不急の手術が延期していたため、医療機器メーカーはかなり売上が下落したのだが、足元でも同じ状況になってきている。

この点には注意したい。医療機器メーカーにとって手術件数減少は大きな痛手なのだ。

9月16日(木)のマーケット解説

マーケットの注目点

小売売上高、9/11の州の新規失業保険申請数(つまり失業者数)が発表された。

小売売上高は市場予想を大きく上振れ、新規失業者はほぼ予想通り、失業保険継続受給者数はやや予想を下振れ。全体的には経済指標は好調な数字が出た。

特に上昇が顕著だったのはEC販売だった。学校教育でのオンラインから対面への戻りを受けての必需品関係の需要増加を反映している。そのほかにも家具(HDに+)やEC(前月比で先月から10%pt上昇)、全体的な消費の好調さを受けVisaやFISなどの消費関連が好調だった。

現在、消費動向が若干ではあるが弱い傾向が続いていたということもあり、これがテーパリングの実施時期に影響するという懸念があった。

そのため今回の小売売上高の好調な数字を受け、米国の寄り付きはこれまで金融緩和を追い風にしていたテクノロジー関係が軟調な展開となった。

9月17日(金)のマーケット解説

マーケット全体の解説

景気減速懸念、FOMCを来週に控え、運用リスクを取る姿勢がやや後退

注目された銘柄:シノプス

シノプシスがバンクオブアメリカが、株価が割高だとして投資判断引き下げ(中立→弱気)を受けて5%近く下落した。

シノプシスはEDAという半導体などの設計を行う際に正しく設計がされているのか?などの検証に使うソフトウェアを販売している業界最大手の企業。

EDA業界はここ10年で非常に大きく成長してきた業界。というのもここ10年で半導体や機械製品はどんどんと小型化、高度化していった。小型化・高度化していくともはや専用のソフトを使わなくては設計自体がほぼ不可能になってしまうので、同社の製品の需要が大きく伸びたのだ。

今後もこの業界は非常に大きく拡大する見通しがなされている。半導体はますます高度化・微細化していくことに加え、Iotなどで半導体の需要自体が大きく伸びることが予想されているからだ。

また、この会社の強みが業績の安定性だ。半導体はその価格サイクルや技術サイクル故に不景気やシリコンサイクルによっては株価が大幅に下落することもよくある。しかしこのEDAは半導体製造に使われるソフトウェアなのでほとんど半導体価格の影響が売り上げに影響しない。

そのため半導体の成長は株価で利益にしたいが、半導体価格の激しさゆえの大幅な株価調整を嫌う層に好まれる銘柄だ。

9月第3週(9/13~17)のまとめ

今週の米国株は9/13(月)9/15(水)の2日間こそ最近の下落相場を受けて反発上昇したが、先週に引き続き週間トータルでは下落した一週間だった。今週で特に市場に意識されたのは3つ。

  1. 消費関連の経済指標
  2. 経済指標を受けたテーパリングついての期待
  3. コロナ感染者増加による経済冷え込み懸念

この3つが特に意識された1週間だった。雇用関係などは弱い状態を示す雇用統計が9/1に出たことや、CPIでこれまで経済再開期待からCPIを教え毛てきた中古車価格や旅行関連の消費が大きく下落したことなど、引き続きコロナ感染拡大を背景にした消費などの経済停滞は懸念事項ではあるが、今週に限って言えば小売売上高が経済の堅調さを示した。

ただ、そのような強い経済指標が出るとテーパリング懸念から株価が下がるという状況が継続しているので、やはり目下の注目点がテーパリングだという現状に変化はなさそうだ。

また足元では民主党が発表した法人税引き上げに対する懸念も強く相場に現れているので、この法人税の行方にも今後は注意を払う必要がある。

翌週のポイント

来週の注目点はやはりFOMC。以前まではこの9月のFOMCでテーパリングの実施があるという予想が多かったが9月に入っての度重なる市場予想を下振れる経済指標を受けテーパリング実施は11月のFOMCだという予想がメインストーリーとなっている。

ただ、それでも今月のFOMCで何かの方針が示される可能性はあるので注目しておきたい。先週と違い今週の注目点はFOMCただ一つ。FOMCの動向、ならびに議長の発言を警戒したい。

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