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10/18~10/22のマーケット解説と翌週のポイント

10/18~10/22のマーケット動向のおさらいと注目銘柄の解説行います。

1週間のまとめ翌週のマーケットのポイントについても発信しているので、是非最後まで読んでみてください。

10月18日(月)のマーケット解説

米国相場まとめ:0.30%

寄り付き前に発表された鉱工業生産指数が予想を大きく下振れたため資本財などのシクリカルが当初は下落していたものの、その後は決算を控えるテスラや、当日に新商品発表イベントを行ったAppleなどを中心にハイテク株が上昇に転じた。

結局S&P500も先週水曜からの連続上昇を継続させた。

注目された銘柄:NFLX

Nettlixが現在世界中で大ヒットしている『イカゲーム』の収益額見通しを発表した。同社の試算ではイカゲームのヒットによって約9億ドルの価値をネットフリックスにもたらすとのこと。

ネットフリックスの収益構造は、リカーリング収入(サブスクリプションと考えて下されば問題ありません)を得ることで今後の収益見通しの精度を高め、しっかりとした計画を立てて映像制作などの先行投資に回すことで自社のサービスの魅力度を高め、新たな有料会員を獲得していくというもの。

つまり有料会員数は収益に直結する部分でもあり、なおかつ今後の長期的成長を担う先行投資計画を左右する指針の役割でもあるため、非常に重要度が高い。

実際にネットフリックスやDisneyなどアクティブユーザー数から収益を獲得するモデルの企業の決算ではユーザー数が最も注目される傾向にある。数年間利益が出ていない時期がある場合でもユーザー数が着実に伸びているのならば、株価は大きく上昇してきた過去がある。

実際に足元のネットフリックスの状況を見てみよう。

ネットフリックスはコロナが蔓延していた昨年こそ、巣籠需要で株価を大きく成長させた。

しかし21年に入り、特に足元でワクチン普及などのコロナからの回復状況に移るにつれてネットフリックスの株価はこれまで大きく上昇してきた反動もあり、伸び悩む時期があった。

とはいえ、直近で株価は再び大きく上昇してきている。その要因の1つに今回ヒットしている『イカゲーム』がある。イカゲームは公開後わずか1か月で1億世帯以上から視聴されており、実際に9月のアプリダウンロード数は今年初めてコロナで盛況だった昨年を上回る数字となった。

アプリダウンロード数は必ずしも有料会員数とリンクはしないが、それでも関連性は非常に高い。そういった背景が足元でネットフリックスの株価を押しあげている。

DisneyやPaypalなど動画配信に限らず有料会員から収益を得るモデル企業ではこの有料会員数の伸びを最重要事項の1つとしてとらえることが重要だ。

10月19日(火)のマーケット解説

米国相場まとめ:0.70%

米国市場はハイテク関連を中心に大部分の銘柄が上昇した。要因として意識されたのが決算で、好決算を発表したJNJなどがヘルスケアをけん引した。

一方で弱いのが消費財関係。P&Gが決算でインフレによる利益率悪化を示したことが嫌気された。

注目された銘柄:P&G,JNJ,NFLX

世界中で日用品・化粧品などを販売するP&Gが7-9月決算を発表した。売上+5.3% EPS▲3%でそれぞれ市場予想を上振れたものの、株価は下落反応を示した。

要因は昨今世界中で意識されているインフレによる原材料高騰・原油価格の上昇による輸送費の増加によって市場の想定以上に利益率が下落したことがあげられる。

消費財関連の銘柄の現在の注目点はこのコスト増加に対応できるか?という点であるため、この利益率の悪化が嫌気されやすい現状となっている。

また、

  • 医薬品(5割)
  • 医療機器(3割)
  • 一般向け商品(2割)

という分散されたビジネスを行う企業であるJNJが7-9月決算を発表。売上+10.7% EPS+22%で増収増益だった。売上こそ市場予想を下振れてしまったものの、2021年通期の業績予想を上方修正したことが好感され株価は上昇を見せた。

業績好調の要因としてはまず1つ、コロナからの回復が上げられる。ヘルスケア関連企業というとコロナの広がりは収益拡大機会に思えるかもしれないが実際はそうではない。

不要不急の手術・来院の中止などが呼びかけられる状況ではコロナワクチン銘柄など以外はヘルスケア企業といえど利益を損なうケースが多いのだ。

今回の決算では患者が病院に戻る動きをとらえ、JNJは医療機器部門などが手術件数の戻りもあり、利益を伸ばすことができていた。ただ、今回のJNJの好決算の主要因は医薬品販売事業。骨髄治療薬などが収益を伸ばしていた。

また、ネットフリックスも決算を出した。最も注目されていた有料会員数は+372万人予想を大幅に上回る+438万人を達成。10-12月にはさらに850万人の増加を見込む。実はネットフリックスの有料会員数は21年に入ってからかなり増加数が鈍化していた。

実際に1-6月は半年で+550万人だったが、今回決算は3か月で400万人以上と急激に伸びた。その要因がイカゲームなどの新作オリジナル作品の大ヒット。

イカゲームが韓国を舞台としたものだったからか、この3か月の438万人の増加の内400万人はアジアでの登録によるものだった。

10月20日(水)のマーケット解説

米国相場まとめ:0.40%

決算銘柄の動きに追随する形となりセクターごとに明暗入り混じる相場となったが、ダウは最高値を更新。

目下どんどん発表されている決算が市場予想を超える好決算となっていることに加え、ビットコインの上昇も株式市場上昇へ寄与した。

長期金利上昇もあり、一部ハイテクなどは上値が重い展開ともなったが市場自体は好調でダウは史上最高値更新した。

注目された銘柄:ASML

ASMLという半導体製造装置メーカーが決算を出した。

簡単に概要を説明すると増収増益だが、10-12月の見通しが予想を下振れたことに加え、2022年の業績見通しを開示しなかったことが先行き不透明感を強め、懸念を呼び株価が下落した。

業績見通しが芳しくない、そして2022年の業績見通し非開示の要因は決算コメントによると「材料不足」とのことだが、この材料不足について具体的な内容は明言されなかった。

以上が今回のASMLの決算の概要。 ここからはASMLという会社について重要性の高さについて語っていく。

そもそもASMLという会社が何をやっているのか?という点だが、この会社は半導体を製造する際に必要な【露光装置】という機械を作っている会社である。

この露光装置というのは簡単にいうと半導体の素となるシリコンに電子回路を焼き付けていく機械のこと。アニメなどでよく見る電子回路をレーザーで描いていく機械だと思ってもらえばいい(正確に言うと焼き付けではないし、シリコンウェーハでではなくてフォトレジストだしで色々突っ込みはあるが、そこらへんはご容赦ください)。

さて、その半導体の回路を描く装置なのだが、この分野には現在大きなトレンドがある。それはどんどん半導体を小さくしていこうというもの。

半導体は以前からどんどん小さくなってきているし、今後もどんどんと微細化(小さくすること)が進んでいく見通しとなっている。半導体を小さくするということは、これまで100の情報を1cm四方に書いていたものを、同じ面積に200書かなくてはいけなくなるということ。

つまり回路を描く露光装置も細くて繊細な光を出すことが求められるということになる。その細くて繊細な光を出すことのできる露光装置をグレードごとに並べてみると

  • EUV露光装置
  • ArF液浸露光装置
  • ArFドライ露光装置

という並びになる。

当然需要も高度な装置が高い状態となっている。実際に露光装置全体の売上の約8割が1位と2位の装置の売上高で占められている。

そしてASMLというのはこの露光装置で圧倒的なシェアを誇る。世界最高の露光装置であるEUV露光装置のシェアは100%、つまりASMLにしか作れない。

2位のArF液浸露光装置もシェアは95%を誇る(残り5%は日本のニコン)。 つまりASMLがなぜ重要なのかというと、半導体の高度化(微細化)の際に研究開発にも製造にも必要になる最先端の露光装置のシェアを完全に掌握しているからなのである。

10月21日(木)のマーケット解説

米国相場まとめ:0.30%

好調な経済指標を背景に上昇寄りとなり、S&P500は最高値を更新した。週間の新規失業保険申請件数が予想をしたぶれ、20年3月以来の低水準となったことを市場が好感。

経済回復が順調だとされ、幅広い銘柄に買いが入った。加えてこの日は原油価格も下落を見せたため、インフレ懸念を抱いている市場は好感。

市場予想未達決算を発表したIBMが下落を見せたものの、全体的には消費財・ハイテク関連を中心に上昇した。

注目された銘柄:TSLA

好決算を発表したテスラが大きく上昇した。

今回はテスラを取り巻くEV(電気自動車)の環境について少しお話をしてみよう。

ここ数年、かなり盛り上がっているEVブームだが、実は以前もこのような盛り上がりは何度かあった。過去のブームの一連の流れは

  • 原油価格が急上昇し、脱ガソリン車の動向が強まった
  • CO2削減法案の可決など、環境問題を巡る規制強化

この2点が主なきっかけで発生していた。

実際にブームの終了も原油価格の落ち着きであったり、規制強化断念、規制緩和などで発生している。 今回のブームは何が主要因なのか?という点を考えてみると一番注目されているのは中国の規制大幅緩和だ。中国は現在かなりEVに対する規制を緩和・ないし優遇している。

一例をあげるとナンバープレートの取得だ。首都北京などの巨大都市では排気ガスや渋滞が社会問題化しており、その問題解決のために政府はガソリン車のナンバープレート取得、つまり車の購入権を抽選にしているのだ。

しかも自動車の税金も非常に高く設定している。渋滞緩和のためには日ごとにナンバープレートによって公道を走っていい車、そうでない車を分ける政策まで出ていた。

そんな規制強化ラッシュの中でEVはひときわ優遇されている。EVに必要な電気スタンドはどんどんと設置が進み、ナンバープレートの抽選の当選確率もガソリン車の当選確率とは雲泥の差だ。

しかも極めつけは補助金関係。ガソリン車と比較すると一時期は数百万円も価格が変わるような政策的優遇をとっていた。 ここまで中国がEVを優遇するとなると、各国のEVメーカーは採算をとれる計算ができるようになる。

結果的に世界の自動車の約3割は中国で走っており、その中国が本格的にEVを優遇しているからだ。

そういった背景もあって今回のEVブームは長続きしているし、今後も継続する見通しだといわれている。

10月22日(金)のマーケット解説

米国相場まとめ:▲0.40

前日のダウ最高値更新を受けて、いったん上値が重い展開となり、小幅に下落して引け。決算銘柄への注目も高かった。

前日にダウが最高値を更新したことに加え、パウエル議長がインフレの長期化可能性を示したこと、決算が嫌気されたインテルなどの影響で株価は上値が重い展開となり、小幅に下落。

今週のまとめ・来週のポイント

今週の株式市場を総括すると、サプライチェーンの混乱・人手不足による生産能力の低下・インフレの高止まりなど以前から意識されてきた問題点が懸念視される展開となっており、株式市場の上昇幅も大きく上げる展開という風にはならなかったものの、本格化している決算の多くが市場予想を上振れていることを受けて、上昇する展開となった。

全体的には先ほど述べてようなサプライチェーンや人手不足・インフレの問題を個々の企業がうまく対応しているということが決算内容を見ていると感じられるが、一部銘柄ではそれら問題が企業業績を悪化させているということを明確に示す内容も存在。

この状況の継続は大きなリスクになるということを改めて感じさせられた内容だった。

一例ではあるが、10-12月の見通しが市場予想を下振れる企業が散見されていることにも留意したい。

来週の注目点といえば、やはりGAFAの決算発表だ。来週月曜日のFacebookの決算を皮切りに始まるGAFAの決算はマクロ的状況把握のためにも、業界動向把握のためにもしっかりとみておく必要がある。

そのほかにも来週末には7-9月のGDPや、このところ落ち込みが懸念されている消費関連の経済指標が発表される。来週は個社にマクロに見逃せない週になろう。

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