こんにちは、かずです。
今回は「マルチタイムフレーム分析」について解説します。
マルチタイムフレーム分析手法とは、複数の時間軸でチャートをみて判断することです。
基本の流れとしては、チャートの長期足から分析し、短期足より長期足をメインにトレードシナリオを立てること。さらに長期足の動きを踏まえたうえで、短期足でエントリー判断をすることです。
これができるようになれば、チャートを単一時間軸でなく長期目線、短期目線と分けて見ることができます。それにより、具体的なエントリーポイントをより精度高く判断できるようになるでしょう。
本記事では
- マルチタイムフレーム分析手法とは?
- マルチタイムフレーム分析に、フィボナッチリトレースメント+チャート反転パターン+水平線など、テクニカル分析手法を組み合わせて、より精度の高いトレードを目指す
についてお話していきたいと思います。
今回は「マルチタイムフレーム」の具体的な紹介をしますが、以前の「フィボナッチリトレースメント」「水平線」「チャート反転パターン」など、全ての記事の知識の集大成として、合わせてしっかり読み込んでみて下さい。
フィボナッチリトレースメント | https://market-pass.jp/toshi/basic/1634/ |
水平線 | https://market-pass.jp/toshi/basic/2232/ |
チャート反転パターン | https://market-pass.jp/toshi/basic/3248/ |
では、「具体的なマルチタイムフレーム分析の手法」を解説していきます。
今回の記事では、「買い(ロング)」の場面の1例として金(ゴールド)を、「売り(ショート)」の場面の1例としてNASDAQを紹介しようと思います。
また、ブログ・YouTubeでも、テクニカル分析や資産形成について発信しているので、併せてチェックしてみてください!
ブログ:確率を制するものは人生を制する「数学・確率・統計テクニカル分析での投資手法」
Youtube:Drかずの投資チャンネル「投資を数学・確率・統計的に考察する」

マルチタイムフレーム分析
例1:金(ゴールド)の「買い(ロング)」の場面
こちら、何度も紹介している金(ゴールド)の週足チャートです。2021年の年初の時点になります。

このシリーズで何度もお話していることですが「後付でほら?ここは勝つでしょ!」なんて解説しても何の意味もありません。
ですので、チャートの先が見えない状況で解説していきますので、皆様もその時点で先を推測するように記事をすすめていってください。
さて、じわじわと下げてきたゴールドですが、どこかに買いのポイントはないでしょうか?
まずは、フィボナッチリトレースメントを引いてみましょう。フィボナッチリトレースメントについてご存じない方は以前の記事を参照下さい。

「わかりやすい安値から最高値に引く」でしたね!
ちょうど反転ポイントであるフィボナッチ61.8%に到達しています。ここで「よし!買い!」とするのではなく、他に使えるテクニカル分析手法はないでしょうか?
僕はフィボナッチ61.8%の1700ドル付近(1687ドル)に何度も価格が反応する「水平線」が引けると思います。水平線についてご存じない方は以前の記事を参照下さい。

さて、ここまでで「フィボナッチリトレースメント・フィボナッチ61.8%」+「水平線」という2つのテクニカル分析手法で優位性を確認できました。
さあ、いよいよ買いのエントリーか?
いやいや、まだ早いです。さて、ここからチャートの時間軸を落としてより細かく見ていきましょう。週足→日足にしてみます。

先程の場面、日足にするとチャート反転パターンである「ダブルボトム」が形成されています。
ダブルボトムは、最も一般的な反転パターンです。見分けるのが最も簡単で、チャートの底が「W」の形になるためダブルボトムと呼ばれます。

ダブルボトムについてご存じない方は以前の記事を参照下さい。
これで、「フィボナッチ61.8%」+「水平線」からのマルチタイムフレーム分析により「ダブルボトム」を確認しました。
ここで買いのエントリーをします(実際に僕がエントリーした場面です)
さて、その後はこうなりました。皆様も確認して下さい。

きちんと利益が出てますね。
繰り返しますが出来上がったチャートを参考に「ほら?ここでエントリーしていたら勝ってたでしょ!」という解説には何の意味もありません。
皆様も過去検証するときは、チャートの右側が見えない状態で行ってくださいね。
では、次は売り(ショート)の戦略です。
例2:NASDAQの「売り(ショート)」の場合
こちらは、2022年、年初のNASDAQ日足チャートです。

繰り返しますが、後付で「ここでエントリーしていたら勝てた!」ではだめです。チャートの右側は見えないようにして、未来を推測できるようにして下さい。
赤丸の部分を「ダウ理論のラスト押し安値」と言いますが、ここを下にブレイクアウトすると、目線が下、すなわちダウントレンドに転換したことを示唆します。
ここからは下に優位性がありますよ、というサインになります。
さて、ここからは「戻り売り」を狙っていきたい場面になります。わかりやすいように同じようにフィボナッチリトレースメントを引いてみましょう。
売りを狙う場合は「わかりやすい高値から、直近の最安値に引く」です!

見事にフィボナッチ61.8%まで戻ってきました。フィボナッチリトレースメントの復習は以前の記事を参照下さい。
さらに以下のような水平線も14500付近にひけるのではないでしょうか?

ここでバツン!と売りのエントリーはしません。
「本当に市場はここから下がると判断しているのか?」
チャートはマーケット参加者たちの総意であり叡智の結晶ですので、皆さんのお知恵を拝借しましょう。
ここでマルチタイムフレーム分析です!日足→4時間足に落としてみましょう。

きれいに「ダブルトップ」が形成されています。
ダブルトップはチャート反転パターンの代表で、「ここから相場は下がりますよ」というサインのひとつです!

さて、ここでようやく売り(ショート)のエントリーをします。
※実際に筆者は、ここでNASDAQ3倍ショートのエントリーをしています。後付ではなくリアルタイムでツイートしていますので、よろしければ御覧ください。
結果は以下のとおりです。

最後に
さて、ここで毎回お話させていただいている大切なお話。
これって後付で都合のいいチャートの場面を持ってきて、「ほらね?勝てるでしょ?」と解説しているだけかもしれません。後付で都合のいいチャートを持ってきて、当てはまる場面なんていくらでも作れます。
僕は「相場を後付で解説する能力」と「実際のトレードで利益を上げる」能力は全くの別物だと考えております。
実践で使うには、100%ではないにしても「確率的に優位性がある」という判断の元、「未来の価格」を推測できなければ意味がありません。
ですので、この記事を読んで「マジでテクニカル分析って使えるかも…」と思った方は『必ず自分でバックテスト(過去検証)をして様々な場面で手法が当てはまる可能性が高い』ことを確認してください。
鵜呑みにするのではなく自分で検証する、という過程が非常に重要です。
自分で過去検証することで
- その手法が本当に優位性があるかを確認できる
- 自分で確認しているからこそ確信を持って身銭を切り、その手法で実際に売買ができるようになります。
この過去検証を経ないと、僕が様々な手法を解説しても宝の持ち腐れになってしまいます。
ぜひ、皆様ご自身でいろいろな銘柄、場面をマーケットで分析してみてください!
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