ロシアのウクライナ侵攻で需給が懸念されているのが農産物です。
ロシアやウクライナが小麦の一大生産地であることをこの1か月程度で耳にする方が多かったことでしょう。
国連の人口予測に基づくと、2031年には小麦やトウモロコシなどの穀物、大豆、食肉といった多くの種類の食糧需要が、2020年比で上昇する見込みです。
2031年における世界の食料需給見通し―世界食料需給モデルによる予測結果 ―
人間、食べなければ生きていけません。ならば、食糧を生産する産業である農業関連産業には今後しばらく腰が入った需要があると考えます。
というわけで、日米に関係なく農業関連銘柄を洗い出してみました。
農機関連
トラクターやコンバインを扱う企業です。代表的な日本の銘柄はクボタ(6326)です。
メーカーとしてはヤンマーもありますが、残念ながら非上場企業です。米国株であれば代表的なものは世界最大の農機具メーカーであるディーア(DE:NYSE)です。
コロナショック後から大きく上昇したあと2021年はボックスで推移しましたが、2022年に入ってから再び上昇しているのは、ロシアのウクライナ侵攻の影響だと考えられます。
腰が入った農業需要の受け皿になる企業ではないかと考えています。
肥料関連
生産量の確保のために不可欠なのが肥料です。これも原料の多くを輸入に依存しており、日本には不利なビジネスです。
上場企業で言えばクミアイ化学工業(4996:プライム)が時価総額1,100億円程度でかろうじてユニバースに入ってきそうだなといったところで、あとは小型株が多いのが実情です。4996も3月に入ってからかなり買われていますね。
米国株ならニュートリエン(NTR:NYSE)でしょうか。2018年に2社が合併して誕生したカナダを本拠地とする肥料の世界大手です。
上場来ずっとS&P500(チャート水色)に劣後していましたが、今年1月下旬から急上昇しています。
似たような動きをしているのがモザイク(MOS:NYSE)です。こちらは全米最大の肥料メーカーです。
他の肥料メーカーにはCFインダストリーズ・ホールディングス(CF:NYSE)もあります。
スマホで本格投資するなら【LINE証券】種子関連
日本ならサカタのタネ(1377:プライム)が代表的銘柄です。
時価総額約2,000億円と、大きくはないもののすごく小さいわけでもありません。
2022年4月に約1年ぶりの高値を付けました。
米国株であればコルテバ(CTVA:NYSE)です。
2019年にダウ・デュポンからスピンオフした企業で、とうもろこし、大豆、ひまわり、小麦などの種子と除草剤などの農薬の2本柱を持っています。
コルテバも今年に入ってから株価が急上昇していますね。
2019年12月期は赤字企業でしたが、2020年から黒字に転じ、2021年は前期比EPSが約2.5倍になっているという業績推移も好感が持てます。配当性向がまだ22%程度で上昇余地がありそうです。
農薬関連
日本株であれば日本農薬(4997:プライム)が代表的ですが、時価総額が500億円程度と小型です。これも他の農業関連銘柄同様3月以降に上昇しています。
米国株であれば、除草剤や殺虫剤を手掛けるFMC(FMC:NYSE)が代表的な銘柄です。
近年研究開発投資を増やしています。
またインドで水処理やサステイナブル農業への取り組みを強化しています。
以上、農業関連銘柄を簡単にまとめてみました。
米国株でも比較的買いやすいプライスの銘柄が多い印象です。少し買って様子を見るのにも都合がよさそうです。
【株式投資におすすめの2口座】
コメント