こんにちは、かずです。
今回は、これまで僕が紹介してきたテクニカル分析の手法を利用します。
テクニカル分析 | 解説記事 |
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フィボナッチリトレースメント | 【テクニカル分析】フィボナッチリトレースメントの実践的使い方! |
ライントレード | ライントレードの実践方法!水平線の引き方と活用法 |
移動平均線 | 移動平均線を実践で用いる方法「移動平均線」に「グランビルの法則」を組み合わせる。 |
チャート反転パターン | 【テクニカル】チャート反転パターンを利用したエントリーの実践方法 |
ピンバー | 【テクニカル】ピンバーを利用したトレンドフォロー |
マルチタイムフレームワーク | 【テクニカル分析】マルチタイムフレーム分析を利用したエントリーの実践方法 |
逆トレンドブライン | 【テクニカル】逆トレンドラインからのブレイクアウトを利用したエントリーの実践方法 |
ポジションホルダー | ポジションホルダーの損切りを利用したエントリーの実践方法【テクニカル】 |
本記事では、これらの記事が実際に実践で使えるかどうか、みなさんと一緒に考えながらエントリーポイントを探っていきたいと思います。
この記事を通じて、過去チャートを見て「あ、ここで勝てたな!」ではなく、未来に向けて動くリアルのチャートで皆様がエントリーポイントを見つける感覚を掴んでいただきたい、と考えております。
そして、毎回のおさらいになりますが
- 投資とは、「確率的優位性」を追求した先にある期待値の積み重ねである(直近の口座のお金の増減を追っているわけではない)
- 確率を高めるために、あらゆる手法は存在する(僕の場合はテクニカル分析ですが全てのエントリーで100%勝利するとかはありえません。)
です。
これを踏まえて、様々なテクニカル手法を組み合わせることで「確率の優位性」を高め、トータルでの利益を積み重ねたいと考えています。
また、ブログ・YouTubeでも、テクニカル分析や資産形成について発信しているので、併せてチェックしてみてください!
ブログ:確率を制するものは人生を制する「数学・確率・統計テクニカル分析での投資手法」
Youtube:Drかずの投資チャンネル「投資を数学・確率・統計的に考察する」
では、これまで解説してきた記事の知識を利用して、直近の様々な相場を見ていきましょう。
今回の記事では「買い(ロング)」の場面の1例として、VYM(米国高配当ETF)と、いわゆるオーソドックスなインデックス投資銘柄であるS&P500を使って、実践解説していきます。


VYM(米国高配当ETF)の「買い(ロング)」のエントリー
こちら、VYMという米国高配当ETFの週足チャートです。
2018年からのチャートになります。コロナショック頃から順調にアップトレンドで推移しています。
いわゆる環境認識といいますが地合いとして悪くない状況です。

さて、直近のエントリーポイントを探っていくのに時間軸を日足に落としていきましょう。
「マルチタイムフレーム分析を利用したエントリーの実践方法」を利用します。
※毎回の繰り返しになりますが、過去検証をする際には「必ずチャートの右側は見えないように」して進めて下さい。結果を見てパターンを当てはめるバックテストはいわゆるカーブフィッティングという相場に当てはめるような手法を構築しがちで、実践でやってみると「あれ…勝てない」となりがちです。

さて、このチャートを見て皆さんどうお考えでしょうか?
週足チャートではアップトレンドでしたが、日足に落としてみると2022年の年初につけた高値を更新できずに下がってきています。
僕には下のような水平線が見えます。

107ドル付近に何度か跳ね返っている水平線が引けると思います。ちょうど、サポレジ転換という状況で1/24に反発しています。
さて?ここから皆さんなら、どうされますか?一緒に考えてくださいね!
僕であれば、107ドル付近で反発するんじゃないか?と推測します。
そこで107ドルに指値をおいてエントリー!ではありません。107ドル付近で待ち構えますが、やみくもに107ドルではエントリーしません。
再び「マルチタイムフレーム分析を利用したエントリーの実践方法」を利用して1時間足まで時間軸を落とし込んでみます。

ちょうど2/24に逆トレンドラインをブレイクアウトして陽線がでています。
ここは「逆トレンドラインからのブレイクアウトを利用したエントリーの実践方法」の知識を利用します。
ここまで確認して「よし、107ドルで反発した。エントリーだ。」と判断できます。結果は以下のとおりです。

想定通り、レンジサポートラインからの反発というパターンでエントリー成功です。
S&P500の「買い(ロング)」のエントリー
それでは、次は代表的なインデックスである、S&P500で見てみましょう。
個人的な印象ですが、テクニカル分析におけるトレードは、有名なETFや為替など時価総額が大きく参加人数が多い銘柄ほど効果が高いと考えています。
個別株のように特定の事象のみにひっぱられることなくランダム要素が大きい銘柄ほどテクニカル分析は効くと思っています。
では、いつもどおり長期足で環境認識からいきましょう。

こちらもコロナショック後から、きれいなアップトレンドですね。ただし、年初から少し下げています。
では、これは完成しているチャートですが、週足で下げ始めた場面から見ていきましょう。

はい、フィボナッチリトレースメントを引いてみました。
フィボナッチリトレースメントは、アップトレンドの押し目買いポイントを想定するのに非常に便利なツールです。「フィボナッチリトレースメントの実践的使い方」
復習になりますがフィボナッチリトレースメントの引き方は
- まず起点は、わかりやすい安値にする→この場合、2021年9月につけた3230の値がいいでしょう。
- 0%最高値に置く→これはすぐわかりますね。2022年1月の4820です。
さて、フィボナッチリトレースメントにおける反発しやすいポイントはどこだったでしょうか?
38.2%、50%、61.8%でしたね。
改めて先程のチャート(週足・フィボナッチリトレースメント)を示します。

ちょうど38.2%(4200ぐらいの値)まで戻してきているので、反発を想定します。
ここでマルチタイムフレーム分析の手法を使い、日足に落とし込みます。

ちょうど何度も反発しているのがわかると思います。日足レベルではダウントレンドになっているので、これがトレンド転換する部分を待ちます。
というのも、やみくもに「下がってきたから買います!」では、いわゆる落ちるナイフを掴んでしまう確率が高くなってしまうからです。
では、ここで「逆トレンドラインからのブレイクアウトを利用したエントリーの実践方法」を使ってみましょう。

逆トレンドラインをブレイクアウトしたのが、ちょうど3/17の日足陽線と捉えることができるのではないでしょうか?
ここで、買いのエントリーをします(実際に筆者もロングポジションを取りました)
さて、その後のチャートを見てみましょう。

しっかり伸びてくれましたね。
ちなみに、これまでのトレードでファンダメンタルズ要素は一切考慮していません。
テクニカル分析オンリーですが、それでもここまでのトレーディングは可能です。
以上、いかがだったでしょうか?
基本手法はこれまでに解説していただいた記事をしっかり復習していただければ、あとは検証と実践を繰り返すことで、テクニカル分析の技術が身についてくると思います。
最後に
さて、ここで毎回お話させていただいている大切なお話。
これって後付で都合のいいチャートの場面を持ってきて、「ほらね?勝てるでしょ?」と解説しているだけかもしれません。
後付で都合のいいチャートを持ってきて、当てはまる場面なんていくらでも作れます。
僕は「相場を後付で解説する能力」と「実際のトレードで利益を上げる」能力は全くの別物だと考えております。
実践で使うには、100%ではないにしても「確率的に優位性がある」という判断の元、「未来の価格」を推測できなければ意味がありません。
ですので、この記事を読んで「マジでテクニカル分析って使えるかも…」と思った方は『必ず自分でバックテスト(過去検証)をして様々な場面で手法が当てはまる可能性が高い』ことを確認してください。
鵜呑みにするのではなく自分で検証する、という過程が非常に重要です。
自分で過去検証することで
- その手法が本当に優位性があるかを確認できる
- 自分で確認しているからこそ確信を持って身銭を切り、その手法で実際に売買ができるようになります。
この過去検証を経ないと、僕が様々な手法を解説しても宝の持ち腐れになってしまいます。
ぜひ、皆様ご自身でいろいろな銘柄、場面をマーケットで分析してみてください!
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