こんにちは、かずです。
今回は、これまで僕が紹介してきたテクニカル分析の手法を利用しつつ、過去に僕がエントリーした場面の解説ではなく「今から狙えそうな銘柄」に関して皆様と一緒に推測できれば、と思います。
※発信情報の内容は、特定の銘柄やタイミングを推奨するものではありませんので、あくまで投資は自己責任のもとご判断ください。
過去に紹介した基本手法はこちら
- フィボナッチリトレースメントの実践的使い方
- ライントレードの実践方法!水平線の引き方と活用方法
- 移動平均線を実践で用いる方法「移動平均線」に「グランビルの法則」を組み合わせる
- チャート反転パターンを利用したエントリーの実践方法
- ピンバーを利用したトレンドフォロー
- マルチタイムフレーム分析を利用したエントリーの実践方法
- 逆トレンドラインからのブレイクアウトを利用したエントリーの実践方法
- ポジションホルダーの損切りを利用したエントリーの実践方法
本記事では、まだ値動きが定かではないリアルなチャートで、エントリーポイントのチャンスが無いかどうかを見つける感覚を掴んでいただきたいと考えております。
今回の記事では「買い(ロング)」のチャンスがありそうな場面の例として、CXSE(中華版QQQ)で反転の可能性がある場所を見ていきましょう!
また、ブログ・YouTubeでも、テクニカル分析や資産形成について発信しているので、併せてチェックしてみてください!
ブログ:確率を制するものは人生を制する「数学・確率・統計テクニカル分析での投資手法」
Youtube:Drかずの投資チャンネル「投資を数学・確率・統計的に考察する」
CXSEの「買い(ロング)」の場面を考察する
こちら、CXSEという中華版QQQとも呼ばれるのETFの月足チャートです。

最高値から実に60%弱の下落という、高値掴みしていたら相当のダメージを食らってしまっている銘柄です。
フィボナッチリトレースメントを最安値から当ててみても、もはや反発しやすい61.8%すら超えて下落している現状です。
こちら、CXSEの週足チャートになります。

完全にダウントレンドで、適当にどこか途中で「下がったら買う」なんてやっていたら、いわゆる「落ちるナイフ」で切り裂かれている状態ですね。
フィボナッチリトレースメントではフィボナッチ61.8%すら割っています。
こういう場面で有効なテクニカル分析手法は、何だったでしょうか?そう、「逆トレンドラインからのブレイクアウト」です。
「逆トレンドラインからのブレイクアウトを利用したエントリーの実践方法」
時間軸をどんどん落として、CXSEの日足チャートを見てみましょう。
ダウントレンドのパーフェクトオーダーで、買いよりむしろ売りの場面ですね。
パーフェクトオーダーについては、こちらを参照(移動平均線を実践で用いる方法「移動平均線」に「グランビルの法則」を組み合わせる)

少しわかりにくいので、直近の部分のみ拡大してみましょう。

さあ、どこで買いましょうか?
みなさんもここの時点で考えてください。
まず、ダウントレンドからアップトレンドへトレンド転換するには「戻り高値」とよばれる最安値をつける波が始まった節目の水平線をみつけることが重要です。
これを「ダウ理論」と呼びます。
ダウ理論とは
19世紀後半にチャールズ・ダウ氏が考案した理論で、トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続するという考え方です。現在でもテクニカル分析のバイブル的理論とされています。
では、最安値をつけた節目の水平線はどこでしょうか?
答えを見る前に、皆さんで考えてみてください。僕の個人的な考えでは、ここに引けると思います。

2022/3/15に最安値をつけていますので、その波が始まったポイントとしては
48.6ドル付近がよいのではないでしょうか?
ちなみに、このまま下落が続いて最安値が更新されれば「戻り高値」はどこにひけるでしょうか?
もうわかりますね?

もし仮にこのまま下落が継続し、2022/3/15につけた最安値(33.5ドル)を割り込めば戻り高値は42.8ドルに更新されると考えます。
ただし、記事執筆時点の2022/4/24現在は、最安値は2022/3/15につけた33.5ドルですので、現状は戻り高値を48.6ドル付近とします。 まず、この48.6ドルを超えることが第一条件になります。

こんなイメージです。

全体で見てみると、以下のようなイメージです。ダウントレンドラインを大きくブレイクアウトすることになります。

このパターンになれば、だいたい赤丸の底の部分でダブルボトムや、逆ヘッド・アンド・ショルダーのような反転パターンが形成されています。
では、ここで買いのエントリーでしょうか?
いや、僕はもう少し待ちます。いわゆる以下のような騙しを回避するためです。

こうなると、再び戻り高値は更新してしまい、ダウントレンドに入ってしまいます。
ですので、理想形はこの形。

一度、大きく上昇し戻り高値を超えて、一旦の押し目を作る。その後、再びの上昇。ここで買いのエントリーです!
これは、水平線の引き方で勉強したレジサポ転換という形になります。もっといえば、「エリオット波動の第3波」という大きく上昇の波を狙える部分になります。
少し広げてチャートをみてみると、こんなイメージになりますでしょうか?

この買い方だと、完璧な底値で捉えることができません。しかしながら、騙しを回避できたり、いわゆる「落ちるナイフ」を掴まされる危険性がぐっと減ります。
長期投資をする場合は、「頭と尻尾はくれてやれ」の精神で、底の底をズバッと狙う必要は無いと考えています。
底を見抜くのは非常に困難ですので、しっかりとトレンド転換を確認してからエントリーしても遅くはないと思います。
最後に
いかがだったでしょうか?
これまで学んだ基本手法を駆使することで、今後のエントリー方針を皆様自身で考えていけるようになるはずです。
あとは検証と実践を繰り返すことで、テクニカル分析の技術が身についてくると思います。
さて、ここで毎回お話させていただいている大切なお話。
僕は「相場を後付で解説する能力」と「実際のトレードで利益を上げる」能力は全くの別物だと考えております。
実践で使うには、100%ではないにしても「確率的に優位性がある」という判断の元、「未来の価格」を推測できなければ意味がありません。
ですので、この記事を読んで「マジでテクニカル分析って使えるかも…」と思った方は『必ず自分でバックテスト(過去検証)をして様々な場面で手法が当てはまる可能性が高い』ことを確認してください。
鵜呑みにするのではなく自分で検証する、という過程が非常に重要です。自分で過去検証することで
- その手法が本当に優位性があるかを確認できる
- 自分で確認しているからこそ確信を持って身銭を切り、その手法で実際に売買ができるようになります。
この過去検証を経ないと、僕が様々な手法を解説しても宝の持ち腐れになってしまいます。
ぜひ、皆様ご自身でいろいろな銘柄、場面をマーケットで分析してみてください!
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