世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏が主要先進国の「国力インデックス」を開発し、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で発表しました。
英語名は”Country Power Index 2022”といい、レイ・ダリオ氏の著書” Principles for Dealing with the Changing World Order”に掲載されているそうです。
「国力インデックス」の結果については、無料で公開されています。
ランキングはG20+注目すべき世界大国として評価した国のトータル24か国に対して付与されています。ただしヨーロッパに関しては”Eurozone”という大きな枠組みとドイツ、フランス、イタリアなどの単独の国単位の順位も存在しています。
ランキングは、以下の項目にウエイトを与えて作成されています。(日本語は筆者が簡易的に付けました)
【評価項目】
- Education(教育)
- Innovation & Technology(イノベーションとテクノロジー)
- Cost Competitiveness(コスト競争力)
- Infrastructure & Investment(インフラと投資)
- Economic Output(経済力、GDPなど)
- Expected Growth (Big Economic Cycle)(期待成長)
- Trade(貿易)
- Military Strength(軍事力)
- Financial Center(金融センター、出来高や時価総額など)
- Reserve Currency Status(準備通貨状況)
- Debt Burden (Big Economic Cycle)(債務負荷)
- Internal Conflict (Internal Order)(内政状況)
- Governance/Rule of Law(政治と法のルール)
- Geology(地理的状況)
- Gaps in Wealth, Opportunity & Values(経済的、機会格差)
- Character/Civility/Determination(国民性)
- Resource-Allocation Efficiency(労働力や資本配分の効率性)
- Acts of Nature(変化への対応)
- External Conflict(外交状況)
24か国の順位は以下のとおりです。
1 | アメリカ |
2 | 中国 |
3 | ユーロ圏 |
4 | ドイツ |
5 | 日本 |
6 | 韓国 |
7 | インド |
8 | イギリス |
9 | フランス |
10 | ロシア |
11 | シンガポール |
12 | カナダ |
13 | オーストラリア |
14 | スイス |
15 | トルコ |
16 | ブラジル |
17 | イタリア |
18 | オランダ |
19 | スペイン |
20 | インドネシア |
21 | サウジアラビア |
22 | メキシコ |
23 | 南アフリカ |
24 | アルゼンチン |
上位6か国の項目別評価です。
日本と他国を比較すると、教育、イノベーションとテクノロジー、コスト競争力などでアメリカや中国と差を付けられていることがわかります。
このランキングは今後毎年公表していく予定だそうです。
変化には注目されそうですね。
コメント