1/21のポイント
- 米国時間にかけ、ドル円は安値113.96まで下落。反発せず下落が続く。
- テクニカル的にドル円は上昇トレンドを抜けてしまう。ドル高基調は鈍化の動きを見せるが上昇トレンドそのものは崩れていない。
- ファンダメンタル的に日米金融政策格差がドル買い円売りを支える。
- 来週はFOMC。結果が出るまで狭いレンジの攻防が続く。
1/20の振り返り

ここ最近ドル円相場は方向性を失う様な動きを見せてます。
米金利が相場の節目ごとに乱高下する事で、安定性のない相場のリスクを懸念しドル売りの圧力が強まっています。世界の主要国を見ても金融市場の状況は良くありません。
アジアでは、日経平均株価の上げ幅縮小や中国人民銀行による最優遇貸出金利の引下げ決定。これらは円高圧力を強めます。
クライナを巡る地政学的リスクが高まる欧州では ECBによるハト派スタンスの後退が目立ちます。ラガルドECB総裁も「データ次第でECBはインフレに対処する用意がある」との発言が相場のボーダーラインを強固させています。
昨年の11月29日にスペイン中銀デコス総裁による「2022年にECBの利上げは予想しない」との発言がありました。これにより日米同様、欧米も金融政策の方向性に違いが出てきました。米ドルが大反発する材料は揃いつつあります。
材料は揃っていても、ランダム性が強いのが為替相場です。現在は心理的な要因が強く動きがさえません。


20日のドル円は東京時間の午前中にかけてNY時間の高音まで価格を戻すも、114.50円付近で売り圧力が強まってしまい、その後のロンドン時間で小幅に反発するも、上昇することはありませんでした。
通貨需要を見ると、ロンドン時間からドル買い需要は増えたものの、円の需要に勝てませんでした。世界的なリスクオフモードはまだ晴れませんね。
本日のドル円相場の予想
ドル円は114円台前半を中心に小幅なボックス相場を様様動きを見せると考えています。
テクニカル的に上昇トレンドを下抜けしてしまいましたが、上昇トレンドそのものは崩れていないので、引き続き上昇トレンドに向かう機会は来ると考えています。(但し直近の安値112.53円を下回ったらアウト。上昇トレンドが崩れます。)
ファンダメンタル的には日米金融政策格差(インフレ抑制を目的に早期正常化が見込まれる米国と、先日の会合で金融緩和の長期化方針が示された日本との金融政策格差)に加え、欧米金融政策格差(ECBラガルド総裁は利上げに消極的な姿勢を見せる。公の場での発言は未だ行われていない。)も方向性が見えてきました。
これらはドル買い、円売りの大きな支えになり、ドル円は、現在のリスクオフモードが過ぎたら持ち直すシナリオだと僕は考えます。
その起点となり得るのは、来週1/27に予定されている米FOMCではないでしょうか?
それまでは狭いボックス相場をドル円は行き来すると思います。静かな相場を楽しみましょう!
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