今押さえておくべきポイント
【ポイント】
- FOMC後の材料出尽くしと米指標の好調にレンジ相場に入るドル円。
- 地政学リスクの継続と日米金融政策の方向性の違いでドルの買い要因は未だ健在。
- 本日から日銀金融政策決定会合(年8回、各会合とも2日間開催されます。)!黒田総裁記者会見に注目!
17日のドル円相場の特徴


17日のドル円相場は、上値が重くレンジ相場を彷徨うように下落チャートを形成しています。
昨日のタカ派な結果をもたらしたFOMCで、米金利が上昇し米ドル高の流れが加速しました。
これによりドル円は2016年2月3日以来の高値となる119.11円を記録しました。
FOMC前から急ピッチでドル円の上昇が続きましたが、FOMCを終えた事で材料が出尽くし、ドル円はFOMC後に下落。投機筋の利食い売りが強まりました。これにより米金利が急低下。
実需においては、ロンドン勢がロンドンフィキシングによるドル売りフローが考えられます。
ロンドンフィキシングとは?
ロンドンフィッキングとは、ロンドン市場の16時=日本時間の25時に行われる値決めのことです。
この時間帯、外国為替市場では有価証券の決済に絡んだオーダーが多いです。一般にロンドン市場は、金などの貴金属の現物取引において、世界でも重要な位置を占める市場であります!!ここで決定される金価格は世界的な金の価格指標となります。
通常、金はドル建てで取引されており、ロンドン・フィキシングによって、ドル資金の需給関係に影響を与えます!よってこの時間帯に為替相場が大きく動くことがあるのです。
昨日、イギリスでは英中銀金融政策決定会合がありました。BOEは政策金利を0.50%から0.75%に予想通り引き上げ。
しかしカンリフ副総裁が金利据え置きを主張していたことが後に判明。
声明文においても、金融政策の先行きについて「追加利上げの可能性が強い」から「追加利上げの可能性がある」とタカ派姿勢からハト派姿勢に転換。
これが英ポンド売りを呼び、為替全体のバランスを売りに転換させました。ロンドンフィッキングに拍車がかかったのも一つの要因ではないでしょうか?
これらの要因によりNY時間午後にかけて、ドル円は安値118.36円まで反落しました。

本日のドル円相場の見通し
昨日の下落はあくまで急ピッチで進んだドル高・円安のポジションの調整と考えています。一巡後の再上昇は十分考えられると考察しています。しかしことによっては調整が長引く可能性があります。
その要因は2つ。
一つは、ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの継続。
週末に向けて停戦期待が剥落する恐れがります。ブリンケン米国務長官はウクライナで米国民が死亡したと発表しました。これにより、アメリカとロシアの関係が更に悪化することが懸念されています。まぁこれも有事のドル買いにつながってしまうんですがね……。
もう一つはFRBのタカ派姿勢が継続していることです。(早期バランスシート圧縮が開始すると、ドル円も調整に巻き込まれます。)
逆にドル円の上昇を支えているのは、
- 日銀による金融緩和の長期化です。(本日発表される日銀金融政策決定会合で黒田総裁はハト派的なスタンスを再度強調する可能性があります。これによる日米金融政策の方向性の違いからの日米名目金利の乖離。これずっと言ってますね。)
- 米主要株価指数の堅調な推移。(米FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は「米経済は極めて好調。向こう1年間のリセッションの確率は高くない」と強い発言をしています。


エネルギーインフレ率が若干下がったものの、全体的にインフレ率が上昇しています。アメリカドルに需要が集中する中、アメリカの実体経済がどこまで持ち堪えられるかが、ドル円の焦点となります。
つまり、雇用統計の結果がターニングポイントになると考えます!ここで一旦利益を確定して、来月の雇用統計までトレードを控えるのも一つの手かもしれません。
ドル円を中心に為替に楽観的な見方が増えてるので、ここらで気持ちの締め直しが大事かなと考えます!
それでは本日も良いトレードを!
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