全額自己資金で不動産投資できると、金利などのコストも少なく理想かもしれません。
しかし、会社員がローンを利用して不動産投資するケースや、資産家で自己資金があっても相続対策などにより、あえて不動産投資ローンを利用するケースも多いです。
今回は、不動産投資ローンと年収の関係を中心に解説します。
不動産投資ローンの融資額は年収の6~8倍
各金融機関によってバラツキはありますが、不動産投資ローンの融資額は、おおよそ年収の6~8倍を条件としている金融機関が多い状況です。
不動産投資で利用するローンは、 一般的に使われる「アパートローン」とオーダーメイド型の「プロパーローン」があります。これら二つのローンは、融資額の考え方が異なります。
プロパーローンの融資額
不動産投資でプロパーローンを利用できる場合、原則、融資額の限度は設けられていません。 「そもそもプロパーローンってどのようなローンですか?」と、皆さんにはあまり馴染みがないローンだと思います。
プロパーローンは保証会社を経由せず、金融機関が独自で審査するオーダーメイド型の事業用ローンです。
通常のアパートローンは保証会社を経由しますので、万が一ローン支払いが滞った場合でもローンの残債は保証会社が肩代わりしてもらいます。しかしプロパーローンではすべて金融機関がリスクを背負いますので、審査が厳しい点や融資期間が短いなどのデメリットもあります
表向きにはプロパーローンの融資限度額は設けられていませんが、実際はローン申込者の審査状況に応じて、融資額が決められています。
アパートローンの融資額
一方、アパートローンは「オーダーメイド型」ではなく、「パッケージ型」のローンです。 融資額だけではなく、資金用途、借入期間(法定耐用年数以内)、借入利率などが決まっています。
年収別融資金額の推移(表)
年収別の不動産投資ローンの一般的な融資金額(限度額)を下記にまとめました。
年収 | 融資限度額 |
---|---|
年収2,000万 | 1億2,000万~1億6,000万 |
年収1,800万 | 1億800万~1億4,400万 |
年収1,600万 | 9,600万~1億2,800万 |
年収1,500万 | 9,000万~1億2,000万 |
年収1,400万 | 8,400万~1億1,200万 |
年収1,200万 | 7,200万~9,600万 |
年収 1,000万 | 6,000万~8,000万 |
年収 800万 | 4,800万~6,400万 |
年収 600万 | 3,600万~4,800万 |
年収 500万 | 3,000~4,000万 |
不動産投資を始められる年収は?
不動産投資に興味を持っている方や、これから不動産投資を始めたいと思っている方が気になるのは、「いくらの年収があれば不動産投資をスタートできるか?」ではないでしょうか。
一般的には500万円から
不動産投資を始める場合、年収が高ければ高いほど不動産投資ローンの審査では有利になるのは間違いなく、前述のとおり、融資金額は年収に比例して大きくなります。
一方、一般的にいわれている不動産投資を始められる年収のメドは500万円からといわれています。
450万円からでも始められるケースがある
しかし年収500万円未満であっても、たとえば年収450万円で不動産投資を始められるケースはあり、一概に年収500万円以上といえないのも事実です。
ローン対象物件の資産価値や収益性、ローン申込者本人の資産状況、連帯保証人の有無やその資産状況によっては、金融機関のローンに対する捉え方も変わります。
年収が低い場合の不動産投資ローン申請のポイント
前述のとおり、年収が低くても不動産投資ローンの審査が通る場合はあります。では、年収が低い場合の不動産投資ローンの申請ポイントをまとめてみます。
【年収が低い時のローン申請のポイント】
- 自己資金を準備する
- 少額物件を検討する
- 銀行や不動産担当者との情報共有を行う
自己資金を準備する
一点目は、投資物件を購入する原資として、ある程度の自己資金を準備する方法です。
ローンは購入額全額をフルローンにしなければならない条件はありません。自己資金を準備して、残額を不動産投資ローンで借入するのも有効です。
少額物件を検討する
投資する不動産物件の価格は、少額な物件から億単位の高額物件まで様々な物件があります。
新築か中古、1棟単位か1戸単位、ワンルームか2LDK以上、都市圏か地方、駅近か郊外など、物件の新古や面積や建物の構造によっても、物件の価格帯はさまざまです。
融資額など予算に合わせて、少額物件を検討するのも有効です。
銀行や不動産担当者との情報共有を行う
不動産投資ローンの活用など、不動産投資に必要な資金を調達をする上で欠かせないのは、銀行や不動産担当者の存在です。
銀行や不動産担当者には、不動産投資に関するあらゆる情報が集まりますので、ぜひ情報共有してください。
まとめ
今回は、不動産投資ローンと年収の関係について解説しました。不動産投資の生命線は、いかに賢く不動産投資ローンを活用する点といっても過言ではありません。
銀行などの金融機関の担当者との連携も重要ですが、資金調面だけではなく、有利な投資物件を見つけるためにも、不動産担当者との連携は、金融機関担当者以上に重要です。
不動産投資に興味があり、優秀な不動産担当者をお探しの方は、お気軽にご相談ください。
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