敷居が低くなった単元未満株投資の活用方法

日本株の単元株制度

日本の普通株投資には単元制度があり、100株単位で売買されます。

株主総会における議決権も単元単位で付与されます。このルールが日本株投資への敷居を上げていると考える人は少なくないようです。

仮に1株の株価が5,000円でも、制約なしで現物売買するためには最低100倍の50万円が必要になります。

1株単位で売買できる米国株という存在と比較すると、為替の問題が無くても日本株は気軽さに欠けているように感じるのも無理はないように思います。

ちなみに、東京証券取引所は個人投資家が投資しやすい環境を整備するために、望ましい投資単位として5万円以上50万円未満という水準を明示しています。

また、50万円以上で株式が売買されている場合には、株式の発行者に対して、事業年度経過後3か月以内に、5万円以上50万円未満の水準へ移行するための、当該発行者の投資単位の引下げに関する考え方及び方針等を開示するよう義務付けています。

参考:投資単位の引下げ / 株式分割の仕組み・効果 | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)

例として、オリエンタルランドの適時開示を載せてみました。

出所:日経会社情報DIGITAL

しかし、いわゆる値嵩株と呼ばれる株価が高い銘柄が株式分割されて、100株購入に必要な金額が下がるといったことがしばしば見られるわけではなく、最低単元取引のために50万円以上必要な銘柄は現在多数存在しますし、現在においても100万円以上必要な銘柄も少なくありません。

それなりに出来高があれば、少なくとも発行体側には無理に分割しなければいけない理由がないということです。

100株未満で投資する方法はある

実は、制約こそありますが1株単位で日本株を取引する方法はあります。

単元未満株投資と呼ばれ、証券会社各社でその投資に愛称をつけていることもあります。

  • すべての証券会社で取り扱っているわけではない
  • 取引の申し込み時刻がたいてい決まっている
  • 指値はできない
  • 価格は証券会社が定める価格で取引

などの制約もさることながら、近年オンライン証券等で珍しくなくなった、1日xx万円までの約定金額の委託取引手数料無料に該当しないのが一般的で、手数料というハードルもあり、使いづらさを感じる方もいるでしょう。

しかし、単元未満株投資は少額で投資したい方には便利な制度であるため、今回は2つのサービスをご紹介します。

マネックス証券「ワン株」

2021年7月にマネックス証券は、この単元未満株取引(愛称:ワン株)の買付手数料を無料にしました。

従来は約定金額の0.5%+消費税でしたので、単元株取引よりも手数料負担は大きかったのですが、その敷居が低くなったといえます。なお、売却は従来と同様の手数料が必要です。

【ワン株の特徴】

  • 主要証券初の買付手数料が無料
  • 通常の株と同じ権利(配当、優待)が受け取れる
  • 単元化も可能
  • NISA・ジュニアNISAにも対応

SBI証券「S株」

また、SBI証券もS株という愛称で同様の取引機会を提供しており、買い付け時の手数料を後からキャッシュバックすることでマネックス証券と同様の手数料を実現しています。

SBI証券のS株は単元未満株式取引でも1日3回の約定タイミングがあり、この点では1日1回のみ約定するマネックス証券より柔軟性があります。

出所:SBI証券

【S株の特徴】

  • 配当が受け取れる
  • 人気銘柄ランキングが見れる
  • 24時間いつでも注文が可能
  • 約定タイミングが1日3回

単元未満株式取引のメリット

時間分散を可能にする

筆者はこのワン株の買付手数料が無料になる前から、マネックス証券でワン株を利用して取引していました。

手数料に目をつぶる必要はありますが、単元で取引するには金額が大きい銘柄を時間分散で購入できるからです。

例えば、

  • 花王(4452)
  • ニトリHD(9843)
  • 資生堂(4911)
  • ショーボンドHD(1414)
  • ダイキン工業(6367)

上記のような銘柄を10株とか5株といった単位でコツコツと買う手段としてワン株を使っていたのです。ダイキン工業は単元株であれば250万円程度の資金が必要ですが、ワン株なら1株(2万5千円)でも買えます。

なお、単元未満株式保有でも配当金は受け取れます。もちろん特定口座での取引が可能です。

成り行き買いだと思えば手数料無料で単元株を買える

マネックス証券はキャンペーンが実施されない限り、単元株取引も手数料を必要とするオンライン証券です。この点は、例えばSBI証券や楽天証券といった他社と比べるとbehindしている点でしょう。

しかしながら、「ワン株」を使えば、99株をある営業日に購入し、翌営業日などに1株を購入すれば、無料で単元株を購入できることになります。

指値ができない、買う価格は午後の寄りという制約がありますので、プライスを問わない成行買いみたいなものでもいいという条件を受け入れられればという制約こそあれ、「ワン株」をこのように使うことで、単元株を手数料無料で手に入れることが可能です。

単元未満株状態で売却することは現時点ではなく、単元になるまで時間分散で買うためにワン株を利用しているので、買付手数料のみが無料になるのはありがたいです。

日本株を1株単位で普通に取引できれば、何の問題もないのでしょうけれど、ルールはルールとして受け入れざるを得ませんので、使える仕組みを使って日本株とうまく向き合っていきたいと思います。

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